新興国通貨

新興国通貨は「高金利」でひとまとめに語られがちですが、動く原因はまるで違います。資源で動く外のランド、アメリカで動く隣のペソ、国内政治で動く中のリラ。この三つの型を軸に、通貨が動く構造を扱います。

新興国通貨を読むための地図

この一覧には、通貨をまたいで効く記事と、特定の通貨だけの記事が混じっています。どこから手を付けるか迷ったときのために、全体の見取り図を置いておきます。

背骨になる一本

先に通しておくと後が楽になるのが二層構造の金利差です。スワップを生んでいる層と、レートを動かしている層は別だという整理で、当サイトの記事はほぼこの見方の上に立っています。ここを押さえると、日々のニュースがどちらの層に届く話なのかを、自分で見分けられるようになります。

型で分かれるもの

三つの型それぞれの読み方は、南アフリカランドメキシコペソトルコリラの各カテゴリにまとめています。違いを横に並べて見たいときは3通貨を比べた記事へ。

① 円の側から来るもの

ランド円もペソ円もリラ円も、通貨の側だけでは決まりません。クロス円とは?で二階建ての仕組みを、円安は高金利通貨にどう効く?で追い風の中身を扱っています。円の側で起きる出来事としては、日銀の利上げ為替介入の二本があります。

② アメリカの側から来るもの

FRBが利上げしたらは、日銀の利上げと並べて読む記事です。同じ「利上げ」でも、口座の別の場所に、逆向きに届きます。

③ 世界の空気から来るもの

その国に何も起きていないのに売られる日があります。リスクオン・リスクオフとは?は、その一言を分解した記事です。売られる速さと深さを決めているのは、それまでに何が積み上がっていたかで、そこを扱ったのが円キャリーの巻き戻しになります。

④ 国の体力を測るもの

通貨の後ろにある国を、どの数字で見るか。ソブリン格付けは評価そのもの、外貨準備は守るための弾薬、経常収支は稼ぎと支払いの集計です。評価が動いたときに実際の売りがどう出るかは、外国人の国債売りで追えます。

⑤ 自分の口座の側にあるもの

相場と同じくらい結果を左右するのが、持ち方です。実質金利で金利の高さを割り引いて見る目を、スプレッドマイナススワップで見えにくいコストを、強制ロスカットで耐えられる幅の決め方を扱っています。

毎週の答え合わせ

ここまでの見方が実際の相場でどう働くのかは、週次レポートで毎週たどれます。同じ一つのニュースが三通貨で別の顔になる週もあれば、三つとも同じ方向へ動く週もあります。その分かれ目を見るのが、この一覧を一番使い切る読み方です。