メキシコペソ(MXN)

メキシコペソは、輸出の8割超をアメリカに送る「隣」の通貨です。だから見るべきものは、メキシコの中より対米の関係とFedの動きに寄ります。安定した高金利と呼ばれる理由と、その安定が崩れるときの形を扱います。

ペソを読む順番

ペソの記事は、対米という一点に集まっています。以下は、その一点をどう分解して読むかの順番です。

1 まず、通貨の全体像から

入口にあたるのがメキシコペソとは?です。ものづくりで稼ぐ国であること、金利が高いこと、そしてその両方がアメリカとの距離で決まっていること。この三つを押さえてから先へ進むと、あとの記事が早く読めます。

2 見張る先は、ほとんど一本に絞られる

ペソの地合いを決めているのは、通商の枠組みと関税、そして工場がどこに建つかです。ペソを動かす「対米リスク」とは?では、USMCAの見直し、二転三転してきた関税、そして「逆流ではなく選別」と整理したニアショアリングを、それぞれ分けて扱っています。ランドのように材料が世界中に散らばらない分、追う対象は少なくて済みます。ただし、逃げ場も同じだけ少なくなります。

3 高金利の中身と、「安定」の逆説

ペソ円のスワップは、なぜ“安定”して見える?は、名目の金利をインフレで割り引くと、ペソが飛び抜けて高いわけではないところから始まります。その上で、安定して見えること自体が資金を呼び込み、巻き戻しのときには真っ先に売られる側に回るという逆説を扱っています。その金利を決めているのが中央銀行なので、続けてBanxicoの読み方へ。コアのインフレ、ペソ相場、Fedとの金利差という三つを見て決めており、三つ目だけがメキシコの外にあります。

4 足元を支えているもの

ペソには、金利や通商の話に隠れがちな支えがあります。国外で働く人から届く送金です。メキシコペソを支える「送金」では、金額は戻った一方で送る人の数は減っているという中身の変化を追っています。合計額だけを見ていると気づけない部分です。

5 崩れるときは、どういう形になるのか

強みがそのまま弱みに反転した実例が、1994年のテキーラ危機です。一夜で対ドル50%以上下げ、揺れは新興国全体へ広がりました。今のペソは当時と制度が違いますが、崩れていく順番そのものは読んでおく価値があります。もう一本、国内側の材料を扱ったのがペソの「国内リスク」です。司法改革と治安は、今日の値動きには出にくい代わりに、投資マネーの信認という土台に表れます。

毎週の値動きを追った週次レビューも、この一覧に含まれています。用語そのものが気になったときは基礎知識・用語へ。

ランドやリラとは、どこが違うのか

ペソで身につく手つきは、そのまま二つには当てはまりません。南アフリカランドは材料が国外に散らばり、トルコリラは国の中から来ます。どこを見ておくのかという一点で、三つは分かれます。並べて確かめるなら3通貨を比べた記事があります。